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有機合成中実験設備竣工式を実施いたしました。

2012年01月17日

千葉事業所・技術開発センター内に、有機ヨウ素製品製造プロセス開発のための中規模(反応器500リットル)実験設備を、2012年1月17日に竣工しました。当社はお客様にヨウ素のトータルソルーションを提供することを目的に、ヨウ素の生産からリサイクル事業に加え、機能性無機・有機ヨウ素化合物の製品開発に取り組み、総合的なヨウ素事業を展開しています。

当社技術開発センターは、近年伸張めざましい医薬および電子材料分野等へのヨウ素需要拡大に対応するため、技術研究所において研究された無機・有機ヨウ素化合物製造およびヨウ素利用後の含有液からのヨウ素リサイクル技術開発を加速させることを目的に、2010年4月に建設、これまで無機ヨウ素製品プロセス開発、リサイクル技術開発、高純度ヨウ化水素ガス製造に関わる設備を順次整備してまいりました。

この度完成した有機合成中実験設備は、グラスライニング反応器に自動化されたサンプリングやプロセス制御機器を装備、種々の物理的、化学的データを一括して取得し、解析することが可能となっています。これにより、既存の自動合成装置の活用と合わせて、反応性の高いヨウ素化合物を安全に製造するための独自プロセス開発を推進していきます。同設備では、機能性材料の合成触媒や、医薬や液晶材料の原料である芳香族ニトリル化合物の製造プロセスの開発を目指しています。芳香族ニトリル化合物の合成法は、千葉大学との共同研究で開発したもので、従来の合成法で必要とされた重金属や、毒性の高いシアン化物を用いる必要がなく、安全面、コスト面で飛躍的な進歩が期待されます。

その他に、ヨウ素の特徴ある機能を活かした新製品開発にも取り組んでおり、その進展に合わせて設備を増強していきます。

設備概要

反応器 500L 2基
付帯設備 多管式、および三重缶式熱交換器、多機能サンプリングバッフル、
反応制御・データ記録解析装置等

着工:2011年8月
竣工:2012年1月

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