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放射性ヨウ素(131)と安定ヨウ素(非放射性ヨウ素127)について

1999年10月18日

茨城県東海村の核燃料加工会社ジェーシーオー(JCO)東海事業所の臨界事故に際して各報道機関より、事故現場から「ヨウ素が排出されている」との報道があり、これに関連して当社へも各方面から、ヨウ素に関する問い合わせを頂きました。

当社で生産しておりますヨウ素、及びヨウ素化合物は安定ヨウ素(非放射性ヨウ素127)を原料としており、核反応の過程で発生する放射性ヨウ素とは異質の物質であります。
また原料、製造工程においても、放射性ヨウ素はいっさい取り扱っておりません。

また関連法規等に沿って厳重に製造を致しておりますので、ご理解のほど宜しくお願い致します。

ヨウ素(安定型)は、人間や動物等の正常な成長と発育に不可欠な必須元素であります。人間の保有するヨウ素は、15-20mg/人といわれ、その約70-80%が甲状腺にホルモンの形で保有されています。
ヨウ素の必要摂取量は0.150mg/日と言われておりますが、日本人は海草類を食用としておるためヨウ素不足になる危険性は極めて少ないとされております。大陸地域などの海草類を食用としていない地域では、ヨウ素不足を補うため、食塩にヨウ素を添加することを義務付けている国もあります。
またヨウ素は甲状腺に蓄積される性質があるため、放射性ヨウ素の体内蓄積を防止するためのヨウ素剤の原料としても利用されております。

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